今の季節街を歩いているとどこからともなくキンモクセイの香りが漂ってきます。
香りの強さの割には花自体自己主張が小さいので、どこで咲いているのかキョロキョロ見回してしまいます。
世代によってはトイレの(芳香剤の)ニオイを思い出すようです。
ちょっと可哀想ですね・・・
キンモクセイの花を白ワインに3年間漬け込んだのが「桂花陳酒」という中国のお酒。
甘みが強く良い香りがするのでお好きな方もいらっしゃるのでは?
キンモクセイは原産が中国と言われており、雌雄異株で日本にあるのは花をたくさんつける雄株ばかりだそうです。
どこにいるか分からない雌株に花粉を届けるため雄株は花をいっぱい咲かせるので、雄株ばかりが好まれ移入されたんですって。
でもどんなにガンバって花粉を飛ばしても、日本国内には雌株は無いので彼らの努力は文字通り「実を結ぶ」事は無いそうです。
同じ「オス」として同情を禁じえません・・・
種が出来ないとするとどうやって増やすのか?というと、挿し木で簡単に増やすことが出来ます。
ただし挿し木の場合花を咲かせるには5年程かかるので、園芸店で買ってくるのが手っ取り早いですね・・・
毎年たくさんの花をつけて実ることの無い花粉を飛ばし続けるキンモクセイを「健気だなぁ~」と思ったら、ぜひ育ててみて下さい。
半日蔭の場所で大丈夫なので庭の東側や西側でも育ちます。
ただし放置すると5~6mまで成長するので、いつの間にか手に負えない高さになっちゃった・・・ということにならないよう剪定はお忘れなく。